下着に使われている「素材」の話~天然繊維~
先週に引き続き「素材」のお話です。
前回の「素材」は、「化学繊維」の中でもエレーヌのアイテムによく使用されている「合成繊維」についてご説明させていただきました。
今回は「天然繊維」についてご紹介させていただきます。
繊維の基礎知識のおさらい
素材(繊維)には、大きく分けて「天然繊維」と「化学繊維」の2種類があります。
天然繊維
├植物繊維・・・綿、麻
└動物繊維・・・絹、毛
化学繊維
├再生繊維・・・レーヨン、キュプラ、ポリノジック、リヨセル
├半合成繊維・・・アセテート、トリアセテート
└合成繊維・・・ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル
天然繊維とは
天然繊維は、その名の通り自然のまま繊維の形をしている素材です。
天然繊維には「植物」から作られるものと「動物」から作られるものがあります。
植物繊維
綿(コットン)の特徴
綿の原材料は植物「わたの木」の種子にできる「綿花」です。
強い繊維で、水にぬれると強さが増します。
また、吸湿や吸水性に優れるので、下着の素材としても人気です。
ただし、しわになりやすい、水にぬれると縮みやすいという欠点もあります。
麻の特徴
麻の原料は「亜麻(リネン)」や「苧麻(ラミー)」が有名です。
こちらも吸湿・吸水性に優れています。
天然繊維の中でももっとも丈夫で、涼しさを感じる素材です。
しかし、強い反面でのびにくく固いことから、しわになりやすい欠点も。
水にぬれると縮みやすいので、取り扱いに注意が必要です。
動物繊維
絹(シルク)の特徴
蚕の繭をつくる「生糸」が原料です。
高価な繊維で、上品で優雅な光沢が特長です。
また、吸湿・吸水・放湿性に優れているので、下着やパジャマなどで愛用している方も多いようです。
しかし、水や摩擦、紫外線に弱い上に、虫やカビにも侵されやすい繊細さがあり、手入れには十分な注意が必要です。
毛の特徴
毛には、羊の毛を使う「羊毛(ウール)」の他、
カシミヤ(ヤギ)やアルパカ、アンゴラ(うさぎ)など、羊以外の動物から採れる「獣毛」があります。
吸水性があり、表面は撥水性もある二面性がある素材です。
保温性があり、寒い季節に重宝します。
短所としては、洗濯に弱いこと、紫外線で黄変すること、虫やカビに侵されやすいことがあげられます。
天然繊維は総じて、機能性に優れている反面、洗濯や保管に注意が必要です。
特に動物繊維は虫やカビも付きやすいので、しまい込みっぱなしにはせずに、時々風を通してあげましょう。
また、そういった天然素材の弱点を補うため、化学繊維が混ざっている衣類もあります。
ぜひ、お手持ちのインナーの素材をチェックしてみてくださいね。